( 建築コラム )
【連載vol.3】「現場の渋滞」を防ぎ、スムーズな施工へ。後藤組が導入するデジタル搬入・搬出管理システム
2026.07.31
米沢市を中心に、地域の社会基盤やビジネス拠点を支える株式会社後藤組建築部です。
第1回「施工管理チェックリスト」、第2回「工事週間報告書」に続き、今回ご紹介するのは「搬入・搬出予定のデジタル共有」です。
商業施設やオフィスビルなどの建設現場では、毎日多くの資材や重機が運び込まれ、また不用物が運び出されます。この「搬入・搬出」の調整は、現場運営において実は非常に重要な業務です。
後藤組では、この情報のやり取りをGoogleの「Looker Studio(ルッカースタジオ)」を用いてデジタル化し、関係者全員でリアルタイムに共有しています。
このシステムの大きな特徴は、各協力業者が自身の搬入・搬出予定を直接入力できることです。以前は、電話やFAX、紙の予定表で調整を行っていましたが、それでは情報の更新にタイムラグが生じます。現在はクラウド上で各業者が直接入力を行うことで、Looker Studioの画面に即座に反映されます。元請である私たちも、各業者の予定を俯瞰して「どのゲートを使うか」「荷受け場の混雑状況はどうか」を事前に把握でき、無駄のないスケジュール調整が可能になりました。
建設現場には「昼礼(ちゅうれい)」という、その日の作業確認と翌日の調整を行う大切な会議があります。 かつては、この調整に多くの時間が割かれていましたが、現在はLooker Studioの画面を見ながら確認を行うことで、調整時間が大幅に短縮されました。「明日はトラックが重なりそうだから、少し時間をずらそう」「搬入口はここを使おう」といった具体的な打ち合わせが、共通のデータを見ながらスムーズに進みます。業者間の連携が強まり、現場全体の安全性と生産性が高まっています。
このデジタル予定表は、私たち建築部や協力業者だけでなく、お客様(施主様)とも共有しています。「今日、どんな資材が届くのか」「工事のためにどのゲートが開くのか」といった情報を、お客様もスマートフォンやPCからいつでも確認できるようになります。 日々のお客様との調整も、このデジタル共有のおかげで非常にスムーズです。お客様側からも状況が見えることで、ご質問をいただく前に疑問が解消されることも多く、信頼関係の深化にもつながっています。私たちは、単に建物を建てるだけでなく、「工事期間中、いかにストレスなくプロジェクトを進められるか」というプロセスそのものを大切にしています。デジタルツールを活用した徹底的な「情報の透明化」こそが、後藤組の誠実な施工管理の形です。
Q. 搬入・搬出の予定は、いつでも確認できますか?
A. はい。Looker Studioの共有URLを通じて、お客様や関係者の皆様はいつでもリアルタイムの予定をご確認いただけます。工事の進捗に合わせて、どのような資材が搬入されるかを透明に保っています。
Q. 業者間でのトラブル(搬入口の重なりなど)はどのように防いでいますか?
A. デジタル予定表で全業者の動きを可視化しているため、事前の調整が容易です。万が一の重なりも現場監督が迅速に把握し、前日までに調整を行うことで、工事の中断や混乱を防いでいます。